天神の再開発が破壊したエコシステム
更新日:2022年11月17日
福岡都心、地価活況に陰り 「オフィス供給に需要追いつかず」という記事が載りました。
確かに天神大名地区を歩きますと、一階の店舗があいていたり、新築オフィスがずっと空室のままというのが、目立ちます。
記事では、オフィスの供給量に対して、需要がないためとしていますが、私はそれだけではないと考えています。
単純に再開発で地価が上がりすぎて賃料が高騰し、借りられる企業が少なくなっている事が要因と思います。
そもそも天神大名地区というのは、そこまで賃料が高くないため、地場企業や個人がテナント出店してできた街です。いわば地場経済のエコシステムが働き、相互に影響を与えながら利益を分け合い、作り出す街ができたと言えます。
しかし、市主導の急激で無理矢理な不動産再開発が、歪な賃料と地価引き上げにつながり、地場企業や中小零細企業は借りれないような地区にしてしまったのではないかと思っています。
この再開発が、そもそもあったエコシステムを再開発が破壊したのでは無いかと思っています。
たとえると、湿原に多様な生態系ができていたにもかかわらず、人が人工物をそこに築き破壊してしまったようなものです。
おそらく、天神は今のような大企業から中小企業まであるような多様性のある街では無く、大企業しか出店できない、どこかで見たような無味乾燥な街となるでしょう。
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